2014/06/07



産後21日目、恵美さんが無事「おびやあけ」を迎えました。産後の体を休めるのに、昔から21日間は横になっているという風習があるそうです。広くは「床上げ」と言うやつです。うちのおばあちゃんは、特に水仕事なんかは絶対するなと申しておりました。助産師さんも1ヶ月位はゆっくりしなさいと言っていました。そうしないと、年を取った時に体に問題が出てくる事があるようです。語源は「産屋明け(うぶやあけ)」とも「帯明け(おびあけ)」とも言われているみたいです。「産屋」というのは、自宅出産が当たり前だった時代に出産に使っていた部屋のことで、日が当たらない薄暗い部屋を選んでいたそうです。そこから出てくるから「産屋明け」。それまでは、出て来ないってことらしいです。そして、「おびやあけ」の日に内祝いを渡して回るのがこの辺りの風習らしく、内祝いは1ヶ月位でと思っていた僕はバタバタと用意に追われることになりました。名入りのお重にお赤飯を詰めて、南天の葉を乗せて。難を転じて福となすって事です。また、南天の葉に含まれる「ナンニジン」という成分が、お赤飯の熱と水分に反応してチアン水素を発生させ、これがお赤飯の腐敗を防ぐあるらしいです。昔の人は凄い知恵を持っていたもんです。内祝いとおばあちゃんが炊いたお赤飯を持って、組内などにごあいさつに回りました。しばらくしたら、らくがちょろちょろと近所を走り回るでしょうから、よろしくお願いしますと。こういう地域のつながりは大事に守っていきたいですね。そう、この間ある人が訳合って車で田んぼに落っこちたんですが(僕じゃないですよ)、その時もいつの間にか「どうしたどうした!!」とロープやら何やら片手にみんな集まってきて、みんなで協力してトラクターで車を引っぱり上げたり、曲がった標識を元に戻したりと、まあ結束力が素晴らしい。派出所さんも苦笑い。これが田舎の良いところだよね。 大介